エアコンと喘息の関係って?~喘息持ちさんに知ってほしい快適なエアコンの選び方と使い方~

こんにちは。
暑い季節が近づくと、エアコンが手放せなくなりますよね。当院では「エアコンを使い始めたら咳が増えた」「ゼイゼイする」といった患者さんが多く受診されています。

実は、エアコンは喘息に良い面もあれば、注意が必要な面もあるんです。今日は、喘息をお持ちの方に向けて、エアコンとの上手な付き合い方をお伝えします。 

エアコンが喘息に与える影響とは?

エアコンの風が気になる方、多いですよね。実際、研究でも長期間エアコンを使っている人は、肺機能が少し下がっている傾向があることがわかっています(Ganji 2023, Hulke 2013)。また、エアコンの使い方によっては、咳や喘鳴(ぜんめい=ヒューヒュー音)が出やすくなることも(Graudenz 2005)。

さらに、「シックハウス症候群」と呼ばれる、室内の空気の悪さからくる不調(鼻や喉の違和感、頭痛など)も、エアコンが原因になることがあります。

アレルギーの原因がエアコンの中に!?

エアコンのフィルターには、ダニやホコリがたまりやすく、アレルゲンの温床になっていることも(Wu 2009, Li 2014)。特にこまめに掃除していないと、ダニのフンや死がいが空気中に舞い、それを吸い込むことで喘息症状が悪化する恐れがあります。

喘息にやさしいエアコンってどんなの?

では、喘息持ちさんが安心して使えるエアコンにはどんな機能があるのでしょうか?ポイントを紹介します!

✅ HEPAフィルター付き

アレルゲンやホコリをしっかりキャッチしてくれる高性能フィルター。花粉やダニ対策に効果的!

✅ 湿度コントロール

湿度が高すぎても低すぎても喘息にはよくありません。理想は湿度50~60%。除湿・加湿機能のあるモデルがおすすめです。(もちろん除湿器や加湿器の併用でも良いと思います)

✅ 抗菌・抗ウイルス機能

UV(紫外線)や抗菌コートがついたエアコンなら、カビやウイルスの繁殖を抑えてくれます。

✅ スマートセンサー搭載

空気の汚れや温度・湿度を自動で感知し、最適な状態に保ってくれるエアコンも登場しています。喘息持ちさんにとっては心強い味方!

エアコンを安全に使うための3つの習慣

どんなに高性能なエアコンでも、使い方次第では逆効果になることも。以下の3つをぜひ意識してみてください。

① フィルターの掃除は月1回を目安に

ホコリがたまったフィルターは、まさに“アレルゲンの発生源”。月1回を目安に掃除 or 交換を!

② 内部の清掃や消毒も忘れずに

ダクト内のカビや菌も、喘息の悪化につながることがあります。年に1回のプロの点検やクリーニングがおすすめです。

③ 室内の空気質をチェック

CO₂濃度や湿度などを測れるモニターがあると便利!最近はスマートエアコンでリアルタイムに管理できるものもあります。

結論:エアコンは“正しく選んで、正しく使う”がカギ!

エアコンが喘息を悪化させることがある一方で、うまく活用すれば快適で安全な環境を作る強い味方にもなります。大切なのは、エアコンの機能をよく知り、自分に合ったモデルを選ぶこと。そして何より、こまめなメンテナンス!

「冷房の季節、体調が不安…」という方も、ぜひ今回の内容を参考に、安心して夏を過ごしてくださいね。

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